オリオン座

沈黙は美しすぎて
怖くなるから破ってしまった

秘すれば咲く花
散りました

夜空に煌めくお星様
今年も出逢えたオリオン座も
無常以上に官能的に
彼方へ沈んでいくのでしょう

置いてかないで
目を凝らしていて
明日まで待てる自信が無い

なぜ、と問われれば
いいえ、と拒否するほか無いんです

あの瞬間に永遠を望んだ
愚かさを責めるのは冬の風ではなく
他ならぬ己の影であり

煉瓦道を思い出で汚した罰として
私は今一人
独り

それでも――

温める方法も手段もないこの手が
もしも貴方に届くのなら
私はこの夜を越えてみたい

貴方の前でもう一度
笑ってみたいんです

強がりだねといつものように
お願いだから
からかって

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