食卓

あなたはいつも通り私を脅迫して

ときめきを強要するけれど

指示どおりに高鳴るこの胸を

どうか今すぐ解剖してほしい

目のイメージ!

黒い目、青い目、赤い目、涙目。

どれも綺麗だから困るんだ

(特に、涙は飾りですからね)

あなた以外が排斥された地球では

あちらこちらに孤独が生えて

その重みでついに自転をやめた

それを誰のせいにすればいいの

曇天の朝、

ほざく16ビートに乗せられて

お調子者のピエロが自らの

鼻にロープをかけたとさ

可哀想と言ってほしくて

(みんなは馬鹿だなぁとしか)

いっとう立派な芝刈機を買ったんだよ

これで孤独を刈ってまわるのさ

そう言って踊る、踊りまわる、

赤い鼻を失ったピエロが

すべて想定内だというあなたは

影にピエロを従えて

何度も私を脅迫する

半音ずつ下がるチャイムが

私の耳孔を支配すれば

私の認識はもはや目のイメージ

灰色のそれ

あなたはナイフとフォークで

私を解剖しはじめる

あたたかくて笑顔の絶えない食卓にて

きっと私たち、約束どおり。

(だって、こんな姿まで見せあって)

ストンとフォークの先が落ちて

私の一部になっていく

ギシリとナイフの刃が滑って

私を優しく殖やしていく

ありがとう、こんなことが許されるのが

あなただけだってことがもう

とても、幸せ

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